Endless SHOCK 2015~今年も行ってきました~

やっと行ってきました。開演して3日目の2月5日昼公演。今年の私のSHOCK初日!!!その感想なり考察なりをちょっとしたためておこうかと思います。ネタバレ含みますので、ネタバレが嫌な人は読まないでくださいね!!演出・構成についてのネタバレたっぷりありますのでお気をつけて!

 

 

 

 

いい?

 

 

 

 

 

いい?話すよ??(早く話せよ)

 

 

 

 

 

 

では始めます。ゴホン(咳払い)。

まず今回のキャストはかなり大幅に変更されたことはみなさまご存じかと思います。先日のSHOCKの制作発表の記者会見に運良く行っていたのですが、その時のキャスト発表ではかなり驚かされました。ふぉ~ゆ~からマツと辰巳君、加えてやまりょ(山本亮太)の出演がなくなり、越岡さんと福ちゃんが引き続き出演。そして去年の帝劇公演以来の出演になる岸(優太)君。そしてJr.から新たに野澤君、岸(孝良)君、諸星君、オーナーは2013年以来2年ぶりになる前田美波里さん、リカ役にラフルアー宮澤エマさんを迎えての新キャストです。 

※岸君が2人いるので書き分けなければならないのですが、岸優太くんをずっと岸君と呼んできたわたしには「優太君」とは呼びづらいのでそのまま「岸君」と呼びます。岸孝良くんについては「孝良君」とすることにします。ちょっとややこしいですが悪しからず。

 

毎年、観る前から自分の中である程度注目ポイントみたいなものをなんとなく頭の中で整理しているのですが、今年は以下の通り。

 


1.今年のリカ(これは毎年恒例。注目しなくても自然と把握することになるけれど。)

2.もう「後輩」ではいられない岸(優太)君。さらに成長した岸君が演じるユウタをどう見せて/魅せてくれるのか。

3.光一さんがどういう変化を加えてくるのか(特に演出・構成面)、そしてそれにどんな意味があるのか

4.出演は去年から引き続きとはいえ、コウイチチームという新たな挑戦をする越岡さん。今年のコシオカをどう演じてくれるのか。

5.マツと辰巳くんがいない中、越岡さんと福ちゃんがどうやってバランスを整えてくるのか。

6.ヤラの表情(これが毎年結構変わる)

7.新キャストのJr.3人

 

まぁ細かくいえばもっと沢山あるんですが、ざっくりとこんな感じ。毎年SHOCKを観劇されてる方は大体似たようなところに注目してるじゃないかなぁ(当てずっぽう) 

以上の点に注目して観たつもりですが、それについての感想は箇条書きにはせず感想の中に勝手に織り交ぜて書きます。

 

屋上のシーンでまず思ったこと。エマさんが演じるリカがSHOCK史上最高に好きだ!!!!!(大声)(拡声器)

これ注目ポイントの1つ目に挙げた項目ですね。

わたし、まずリカっていうキャラクター自体があまり好きではないんですよ。あの女っぽい感じというか、自分がなくて、頭の中はコウイチでいっぱいで、コウイチについていくことしかできないリカが好きになれない。SHOCKはリカの成長ストーリーでもあるので、最初(1幕)のリカが好きになれないのはそれはそれでいいんだと思う。しかし私見を言わせてもらうと、劇中のあの厳しいであろうカンパニーの中で小さいころからやってきて、しかも元演者かつ現劇場オーナーの母親を持つ人があんな依存的で主体性のない性格に育つかな!?って思ってしまうんです。これを言ってしまうとそもそもの設定に無理があると言っているように聞こえるだろうがーいや、実際に今まではそう思っていたのかもしれないー、エマさんのリカには無理がなかったようにわたしの目には映った。

失礼ながら、わたしエマさんのことをあまり存じ上げずにおりまして。人柄はおろか、どんな演技をするのかも知らないままSHOCKを観劇したんですが、まず声も表情も一本芯が通っている感じ。可愛い~くせして~芯がある~♪*1ですよ。SHOCKの 未来を預ける価値のある人 なんじゃないかって本気で思ったね。まぁリカはほぼ毎年役者さんが変わるので、来年もエマさんが演じる可能性がどれだけあるかって言われるとわからないし、リカ役の女優さんを変えることで新鮮さとか色々な見方が生まれることは間違いない。だからどちらがいいとは言えないのだけれど。でもわたしが観劇してるときはものすごく軽率に「毎年エマさんにリカやってほしい」って思った。

そんなわけで、エマさんが演じるリカは今までのリカと比べると浮ついてないというか。もちろんコウイチが好きだし、頭の中はコウイチでいっぱいなんだけど、リカが人生において今まで踏んできた舞台の場数をも思わせる佇まいがあったと思うし、リカが置かれている環境の設定に違和感なくなじんでいて良かった。演者としての凛としたリカと、女としてのリカ、その両者の葛藤が見られるリカの演じ分け(本人が意識しているかどうかまではわからないが)があったというか。だから今までのリカよりも共感できた。「ただ甘やかされた女の子」ではなかったから。好きだ(何回でも言う)。

あと、声質なのかトーンなのかわからないけれど、光一さんと歌った時の声の重なり方が好きだった。2人の声の相性というのか。歌が上手いリカは今まで数多くいたけれど、あれはもう相性としか言いようがないんじゃないかな。素人の感想なのでアレだけど(語彙力)

屋上の

コウイチ「時間はあとで決めよう」

フクダ「今決めておいたほうがよくない?」(ニュアンス)

のシーンで、最後フクダが捌けていくときに「お二人(オーナーとコウイチ)でごゆっくり~」って言ったの笑った。今まででの絡みで一番好きかもしれない(笑)

そしてオーナーがコウイチの手に手を重ねるシーン。オーナーがそっっっと手を置いたらコウイチが「いつも重みを感じてるのに、すごい軽くきたぁ(笑)」って言ってて和んだ~。いつもは重くて手が抜けないっていうネタだったのに、不意打ちくらうコウイチ(いやあの瞬間は光一さんだったかな?)可愛かった。

あと余談なんですが、インペリアルガーデンシアターのオファーしてきたプロデューサーさんの台詞で1つ気になったことが。今まではたぶんオーナーがパーティーに誘った後に"Sure!"って言ってたと思うんだけど、あのセリフなくなった?それともわたしが聞き逃したのかな?それが聞こえなかったもんだから、オーナーがプロデューサーを勝手にパーティーに連行したみたいに見えちゃった(たぶん他にもっと注目すべきところある)

 

屋上から下りて、みんなでパーティーに向かう時に「Tonight ya ya・・・パーティー♪Tonight ya ya・・・パーティー♪」って大声で歌って、最後に「ごめんなさい!」って言って捌けていったモロホシ可愛かった。というか微笑ましかった。すっかりカンパニーのテイストを掴んでる新キャスト。頼もしいです。

 

インペリアルガーデンシアターからオファーが来たっていう知らせを受けて、みんながオン(大劇場)に行きたいって口々に言う中、ちょっと戸惑いというか遠慮みたいなのを見せるフクダ、すごく良かったです。フクダというキャラクターの人間性が今回はものすごく絶妙に見えていて、良かったなあ。いやぁ、良かった(言い足りない)。わたしにしてみれば、フクダみたいな感覚を持ち合わせているほうが自然だと思うんだけどね~。今までお世話になったオーナーの劇場を離れることになるのに、そのオーナーの前でよくみんなあんなに手放しに喜べるなっていつも思っていて。だからフクダのその人間性が見えるほど親近感を持てる。ここの演じ方については光一さんと福ちゃんもパンフ掲載の対談で語っていたので、ぜひパンフ買ってほしい。本当に今回のパンフおすすめだからって

¥2,500です。

チケ代の1/5です。

光一さんが、屋良っち、福ちゃん、越岡さん、岸くん&野澤くん&孝良くん&諸星くん、前田美波里さん、エマさん、直さんのそれぞれとがっつり対談していて読み応え抜群です。 

 

で、ここから注目ポイントの2つ目。オンに行く行かないの話がこじれてヤラが走って行っちゃうじゃないですか。それをみんなが追いかけて、最後にユウタも行くんだけど、一回立ち止まる。今まではユウタ(役)としてもも岸君(演者)としても最年少かつSHOCKの主要ジャニーズメンバー内で誰より後輩だった。だから、なんとなく「どっちに行っていいか分からず迷うユウタ。しかしコウイチに言われて結局ヤラを追いかけるユウタ。」に見えたんだけど、今回は岸くんももう3年目でユウタにだいぶ貫禄が出てる。実年齢はたしか今も岸君が一番年下だと思うんだけど、Jr.3人よりもSHOCKキャストとしては先輩になるわけで。野澤くん、諸星くん、孝良くんよりも佇まいが板についてる分、どこか年下感が抜けて頼もしく見えた印象でした。だから今回は「コウイチとの了解のもと、支えになるためにもヤラについてくユウタ」に見えた。SHOCK初参加の時はいっぱいいっぱいだった岸君が、あんな風にユウタを演じるようになったんだなってかなり感動しました。初参加の2013年はもっと汗だくで必死で踊ってたよね。あの時は「今は笑うシーンだ笑わなきゃ!!!」みたいな笑顔だったのが、今年はもう自然に笑ってました。一緒に観劇した岸くん担の方も「余裕が出た」っておっしゃってましたので(わたしより信頼性のあるコメントである)、間違いないでしょう!

それと個人的にはターンが上手くなったなって思いました(なにを偉そうに)。クルクル回る岸君、すごく美しく回っていてびっくりでした。表情もターンも格段に良くなっている岸君。ダンスも、力を入れるべきところと抜くべきところを掴んできた感じなのかな?いい意味で前作より柔らかくなったように見えるし、力みすぎてないダンスになったかな?若干遅れてるかなって思ったところもなくは無かったけど、振りをピッと止めるところにはきちんと合わせていたので、本人の踊り方のクセなのか。それとも筋肉がもう少し必要なのか。でも光一さんに筋肉自慢しちゃうくらいには鍛えてるという岸君。きっとここからぐんぐん伸びるんだろうね。まだ若いから、自然にこれからいろいろと吸収するのかなって思います。歌も、これからもっと年齢を重ねて声がだんだん低くなっていくだろうし、発声法みたいなものも習得していけたら最高ですね。密かに期待を寄せています。

 

ここからは注目ポイント3つ目に挙げた点。演出・構成の大幅変更について。

まず衝撃を受けたこと。

AMERICAがない

えっそんなことあるの?(あった)いやぁ大きく変更してきたなぁ…。まだ代わりの曲目聴きなれないので違和感はあるけれど、これは悪い違和感ではない。新鮮さを噛みしめている感じ。なんか全体的に白っぽくまとめられていて、今までの演出と比べるととっても綺麗にまとまってる印象でした。聴きなれたAMERICAが聴けない寂しさは否めないけれど、意表を突かれた感じでなんだか気持ちがいい裏切り方でした。SHOCKエンディングかと思うくらい白かった気がします(記憶力があまりよくないので、実際そんなに白くなかったらごめんなさい)

 

あとJungleの演出結構変わってたね!!ヤラとリカの絡みがけっこうしっかりあって、なかなか好きでした!!!ちなみにエマさんはダンスはほどんどしたことがないそうだけど、そんなこと感じさせない踊りっぷりでした。もちろん相当稽古もしたんだろうなぁ。

 

それから、ソリタリでヤラの出トチリ。前よりもヤラがかなり舞台まで出てくるようになった(よりセンター寄りの方まで出てくるようになった)かなぁ?これは単にわたしの感覚的な話なので演出変更ではないかも。気のせいだったらすみません。あとはコウイチの台詞が増えた。「俺がヤラの位置に入る。いつも通りにやってくれ」みたいなことを言うんだよね。あれはとってもシーンが分かりやすくなったなぁ。前はチラッとヤラが出てきて、スッとコウイチがフォローしてたところだった。今回の台詞でヤラが出られなかったっていうのが明確に分かるようになってる。実際に舞台に立ってたらあれくらいの会話があって自然だと思うし、個人的には好きな変更点です。

 

1幕終わってバックステージのシーン。ヤラが出られなかった理由をフクダから聞いて「また荒れなきゃいいけど」って言うコウイチ。これも今年から追加された台詞。この台詞が加わったことで、コウイチがヤラの性格を知っていること、そしてヤラは普段からこういうことに敏感というか、荒れやすい性格なんだなってことが分かる。これから起こる事故は、今までだっていつ起きてもおかしくなかった。ヤラはずっとずっと少しずつストレスを溜め込んで、プレッシャーや恐怖心と戦ってきていたんだなっていうのが読み取れる。ヤラが「ただ自分が出られなかったことに怒っている」のは、「見せ場を潰されたら怒る」のは、きっと自分の中に焦りがあるから。恐らく幼少期に雨の中で踊るコウイチを見た日からずっと感じていた焦り。それが、大人になってリカへの恋心も自覚していく中でさらに加速していった。そんなヤラに心の余裕なんてなかったんでしょうね。

コウイチとヤラがお互いの胸元をつかみ合って言い合うシーンは台詞じゃなくて歌に変更されました。とってもミュージカル感が増した感じ。台詞がそのまま歌の歌詞になるっていうのはミュージカルの典型だと思う。その点光一さんが目指している「削ぎ落とされた無駄のない美」っていうのには近づいたんだろうか。台詞を必要最低限にして、歌やショーに出来るところを見つけていくっていうのは削ぎ落とす作業そのものじゃないかと思うので。元々の台詞が「今立ち止まったらそこで終わりがきちまうんだ!!!」だったと思うんだけど、歌詞では「今立ち止まったらそこで終わりがきてしまう~」になってたと思う。たぶん、たぶんね!!!記憶が正しければね!!!

ここでもう1つヤラについて記しておきたいことがある。去年までのヤラの動きはたしか

①楽屋にある刀を手に取る

②刀を鞘から少し抜く

③キンッ!と鞘に戻す

④刀を投げ捨てて立ち去る

っていう流れだったと思う。今年は②と③の動きがなかった!!!光一さんにとってあの動きは削ぎ落とすべき対象だったんだろうか。たしかにヤラが刀を確認したとはいえ、その場で本物の刀と入れ替えるわけでもない。あえて鞘から抜く必要はなく、単にあの瞬間に刀を入れ替えることを思いついたことが伝わればそれでいいと判断されたんだろうか。削ぎ落とした先の美を追求している光一さんの感覚がどんどん研ぎ澄まされた結果、ジャニーさんに「無駄がない」って言わしめたんだろうな~。さすがだな~。褒めて伸びるタイプではない光一さんを決して褒めないジャニーさんがつい褒めちゃうくらいだもんな~~~~~~~~~

あ!あとさ!!(突然なに)

劇中2幕(Japanesque)5分前で、リカが「わたしは何があってもコウイチについて行くから!いつだってそうしてきたから!だってそれしか分からないしっ…!」って言うシーンあるじゃないですか。リカというキャラクターの弱さが最も垣間見えるシーン。鏡台(自分の楽屋設定?)に戻るコウイチを少し追いかけ気味で言う台詞なんだけど、光一は斜め左奥に戻っていくのに、リカはほぼ真後ろに下がって行くのね。最終的にオーナーがリカの肩に手をまわして止める流れだから、あえてオーナーの方に下がるんだと思うんだけど。でもコウイチが斜めに下がってるのに、リカは真後ろに下がることにわたしは違和感が拭えずにいたんですよ。違和感は2013年のSHOCKの映像見てもらえれば分かりやすいと思う。

 でも今年のリカは追いかけすぎないし、戻っていくコウイチに少し置いて行かれた感があるような動き方だから自然に見えた。そういう意味でもこのリカの動き方はわたしの中で消化しやすくて感動した。細かいかもしれないけど、わたし以外にもわかってくれる人がいるだろうか、この感動。

あのときのコウイチは相当余裕がない。リカのフォローもできない。

 

そして始まるJapanesque。ちなみにわたくし、5番扉の通路横の席だったので光一さんがお隣を通る席だったんですが、そんなことすっかり忘れて殺陣に見入ってたもんだから、コウイチが弓矢をパシッと取った時に「あぁ忘れてた!!!!」って思った。それだけ見入ってた。それでいいんだろうね。いつ光一さんが通るんだろう~ってソワソワする暇もないくらい、舞台に魅せられてしまう。これが光一さんの、そしてカンパニーの力量ですよ。後悔はない!!!!!

殺陣の変化がとっても新鮮でよかった。岸君と新メンバー3人の若手4人がヤラチーム。若さゆえの狂気や熱のようなものが見えやすい振り分けでした。危うさや脆さが見て取れた。

それに対してコウイチチームの団結感たるや。絆というのか。ふぉ~ゆ~が2人だけの出演になって、大丈夫かなって思ったけど大丈夫だった。心配なんていらなかった。きちんとバランスをとってた。光一さんが記者会見で「いつも一緒がいいわけじゃない」って言ったのは核心ついてるなぁと思いました。SHOCKで経験積んでる分、マツも辰巳君もどこでも立派に頑張れるだろうし、福ちゃんも越岡さんも2人でも十分な存在感を放てる。彼らの成長にもなるし、自信にもなるだろう。ふぉ~ゆ~を2人のみの出演にしたのは光一さんの考えではないけれど、光一さんの考え方って本当によく考えられた上での前向きですよね。この人についてきて良かったなぁ。

それから、越岡さんがコウイチチームになって動きをまたイチから覚えるの相当大変だったと思う。衣装も違うし。ましてや今年はコシオカがコウイチに代わりの刀を差しだすことになる。越岡さんの中でのコシオカのキャラクター設定がどうなっているのかはパンフで越岡さん自身がお話している程度しかしらないが、責任感が強くて、心優しくい繊細なキャラクターに思える。コウイチがヤラに「続けろ」と言って殺陣を再開してからのコシオカの表情はなんとも言えないものでした。タツミとはまた違う。「嘘だろ?」と思いながらも、コウイチのことをよく分かってもいるコシオカ。きっとコウイチなら続けるのが当然だということも胸のどこかで分かっている。でも刀を渡してしまったのは自分で、その責任も重く感じている。

コシオカの優しと繊細さはフクダのそれとも少し種類が違うなと思っています。たぶんコシオカの方が考えていることが外に表れるタイプで、感情で取り乱すタイプではないけれどフクダほどの冷静さはない。フクダはあまり外に出さずに心の奥底でいろいろ考えているタイプかな。個人的な見解ですけどね!!!

そして階段落ち。この公演の階段落ちはすごく綺麗だったなぁ。炎の中で幕が下りてEndless SHOCK1幕が幕を閉じました。

 

そして休憩中にパチリ。劇場内が座長づくし。 今までのSHOCKの光一さんが公演年別に飾られております。写真に大きく写ってるのは2008年。はぁ美しい…。この肩の筋肉。

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そして始まる2幕。

ヤラの夢の中のシェイクスピア。夢の中で、コウイチに「絶望して死ねぇぇぇぇ!」って言われるヤラなんだけど、あのシェイクスピアには仮面をつけてはいるもののカンパニーのみんなも出てるんだよね。もちろん「コウイチがやりたかったシェイクスピアの芝居の中に俺がいる」から、カンパニーで演じてる前提なんだと思う。でもさらに言えばあれはヤラの中に、コウイチだけじゃなくてみんなもきっと俺を責めてる、俺を憎んでるんじゃないかっていう思いがあるがゆえなんだろうなって思いながら毎年見てる。

あとどうでもいい話なんだが、いつか光一さんに「絶望して死ね」って言われたい。そしたら本望だなぁもう死んでもいいなぁと思うくらい幸せだと思うんだけど、本望って感じちゃってる時点で絶望できないジレンマ。世の中ってフクザツ。

 

話は戻って、Don't look backのヤラの歌い方が本当に好きです。 年々良くなる。雨の中で踊るヤラを迎えに来たユウタの表情も見やすかった。岸君の間の使い方が上手になったんだろうな。ヤラがユウタの前を横切ってから暗転するまでの短い時間の使い方が非常に上手になった。わずか2秒程度だと思うけど大切なシーンだし、あの瞬間はヤラを追いかけるシーンに並んで観客の注目がユウタにあつまるところだと思うので、岸君の成長はひしひしと感じました。

ちなみに些細なことだけれど、シェイクスピアの後にヤラが上手側から回転ステージに乗って出てくるシーン。Don't look back直前ですね。座って、片足を伸ばしてもう一方を曲げて、両手を後ろについてる姿勢(説明が下手だけど見てる人にはわかるはず)で出てくるところ。今回ふと気づいたんだけど、梅田・博多公演の内君は顔を下手側にむけて、つまり客席からみて足が下手側で頭が上手側に向く姿勢だったと思うんですよ。たぶん。いやほんとたぶんだけど。でも屋良っちは逆方向だなー、と。2013年のDVDで確認したら、屋良っちはやっぱり今年と同じ向きだった。単純に個人がやりやすい方でやってるのかな?それから、ヤラとコウイチが一緒に踊るシーンは若干Another Storyを彷彿させますね。

 

そしてコウイチが戻ってきたバックステージシーン。リカがコウイチに抱き付いた時、わりと勢いよく抱き付くリカ。「ふひょっ」っていうコウイチ(笑)

コウイチ「ふひょっ!って言っちゃったじゃない!!!!」

あのシーンでリカが笑いをこらえるのは大変だと思います本当に!!!!!黒木メイサさんがリカやってた時はしょうっちゅう笑っちゃってた思い出(笑)

 

そしてHigherが始まる。ここのHigherの若干荒っぽいヤラの歌い方っていいですよね。ステージを守るヤラの全身全霊の必死さが表れてる。そして終わったはずなのにもう1曲流れてきた時の「ヤラくん、もう1曲やるなんて聞いてないですよ」っていうユウタね!!!!!!今までは越岡さんが言ってた台詞。しかもコシオカは「ヤラ」って呼び捨てだったし、「聞いてねぇぞ」ってくだけた言い方だった。しかしユウタとヤラの年齢差的に、くん付けになってるし言い方が柔らかくなってた。しかも現れたコウイチを見てコシオカが「コウイチ!」って言ってたのも、ユウタは「コウイチくん!」って言うのね。なんかその「コウイチくん!」が心の底からコウイチを待ってたみたいに聞こえました。コウイチが戻る日までヤラを支え続けたユウタ・モロホシ・タカ・ノザワの前にやっとコウイチが現れた安堵感を感じる声色がとっても良かったです。

コウイチのHigherを見ている時のユウタの表情も良かったです。このシーンは確かにコウイチがメインのショーなんだけど、でもヤラチームのメンバー(ヤラを除く)は興奮を表現しないといけない大事な場面。

今まではコシオカの「おかえり」が堪らなく好きだったんだけど、ユウタの「おかえりコウちゃん!」が可愛すぎて愛くるしすぎてそれはそれでアリ!!!ユウタ相当コウイチのこと待ってたんだなぁぁぁぁぁっ!!!!って抱きしめたくなりました(やめろ)

コウイチ「ユウタお前本当に可愛いなぁ!!!!お兄ちゃんガチャ!俺Sクラス!」

宣伝ぶっこむ光一さん。あれは光一さんだった。コウイチはあんなんじゃない!(言い方) ちなみにSクラスじゃなくてSランクが正解である。「肋骨ソング*2といい、「Sクラス」といい、いつも若干惜しい光一さん。可愛すぎである。可愛いの極み。

ヤラが口火を切って話し出す前のマツのおちゃらけが今年はもうないのは寂しくもあるけど、バックステージのシーンが始まる。リカの成長が最もよく描かれているシーン。ここでもエマさんのリカ好きだなーーーって改め実感しました。言葉で説明するの難しいんだけど、台詞ひとつとっても言い方がすごく胸に響きました。

コウイチが亡霊だってわかった時のフクダの表情もすごく印象的でした。ほかのメンバーはみんな辛そうで悲しそうな顔してるんだけど、フクダはちょっとちがう。なにか胸の中で考えているような、グッと感情を堪えた表情

ヤラの「なんでお前ら何も言わねんだよ!!!!!」「ねぇ嘘だよねオーナー」「俺信じねぇよ…」って泣き崩れる演技は毎年本当に沁みるんですが、今までで今年が一番グッときた。屋良っちすごいなぁ。どんどん表現が緻密で豊かになっていて、圧倒されっぱなしでした。

「すべてを受け止めるさ!!」のコウイチについていつも思うこと。コウイチは強い。強すぎて見逃したものもあったくらいの人間だけれど、きっと思いは誰より複雑だったんじゃないかと思う。それも全部一度飲み込んで笑う。亡霊になっても、彼が

いるからみんながまとまる。みんながいたから彼も笑えたんだろう。あの笑顔はなんとも言えない表情だよね。

 

そして場面が変わって新しいショーが幕を開ける。今年のMUGENもかっこよかった。あそこにはコウイチとヤラの全てが詰まってる。

Ladder Flyingについては、越岡さんのたすきがけ心配してたけど、頑張ってました!!!あそこばかりはコシオカじゃなくて越岡さん!って心の中で応援しました。

そしてそして夜の海!!!!みんな大好き(勝手に決めた)夜の海!!!リカのセリフの言い回しが自然になってた。台本上そういう指示があったのか、エマさんが演じるとそうなるのか。とにかく今年のリカが好きすぎてどうしようもない。

 

コウイチが倒れた後にフクダ、コシオカ、ユウタが桜の木の下まで運んでいくのは新鮮だったなぁ。ユウタの存在感が増した証だねぇ。やっぱりヤラチームのJr.4人の中でユウタの存在感は強かった。もちろん台詞がほかのメンバーより多いっていうのはあると思うけどそれだけじゃない。見せ方も立ち回りも上手くなっているんだろうね。わたしJr.詳しくないのであんまり上から目線で物を申すのは申し訳ないんだけれど、野澤くんは細いのか手足が長いのかダンスシーンでよく映える体型だなぁと思いました。もちろん初SHOCKでまだまだ磨くべきところがたくさんあるとは思うんだけど、頑張ってほしいですね。諸星くんはあれなのかな、マツの位置づけと似た感じでいいのかな?ちょっとあまり存じ上げないのだけれど、なんかいじられキャラなのかな?いじられるキャラ(ちがったらごめんなさい!)って、SHOCKにおいてはシリアスなシーンとの演じ分けが必要で、そこのメリハリをつけるのは相当大変だと思う。ずいぶん難しいハードルだと思うんだけど、新メンバーの伸びしろは無限にあると思うのでこの先に期待したいですね。あと孝良君はあれですねスッキリした顔立ちの男の子ですね。初めて見て、認識するのにも時間かかっちゃって今回あまりちゃんとした評価ができるほど追えてないんだけど(本当に申し訳ない)…。まだまだSHOCKには行くのでこの先しっかり見ていけたらと思います。

 

そういえば岸くんの泣きの演技って台本上はどうなってるんですかね?「泣く」ってことになってるのか、岸くんの意思で泣いてるのか。台本上の指示だとすればどこからどこまで泣く演技なのか。

毎公演あれだけ泣けるのって本当にすごいと思う。わたしなんかはコウイチが死んだってだけで一週間泣き続けられるけど←、彼のは演技じゃないですか。ポロポロじゃなくてボロボロ泣いてる彼を見ずにSHOCK締まらないなって思うまでに意味のある涙だと思ってます。 

 

余談ですが、フィナーレで直さんが太鼓のバチ落としてたのがとっても可愛かったです!!!!!!!!!!!!!!!!

 

SHOCKがもう15周年だなんて本当に時の流れは早いものです。光一さんはいつもわたしたちの期待以上のものを作ってくれるし、しかもそれに決して満足しない。わたしが光一さんのことを昔も今も変わらずに応援できるのは彼の容姿やキャラクター以上に、彼の仕事観が好きだからです。

 


僕の中にはいつでも「ダメになったときは、なったときだ」という考え方があります。舞台にしてもコンサートにしても、お客さんが「光一、もうダメだな」と思ったら、それはもう仕方がないことなんですよ。でも、そこで後悔は残したくない。自分なりに納得のいく表現をした上での「ダメ」という評価なら怖くないし、そのときこそ、何かを変えるべきタイミングなんだと思います。きっと。

(日経エンタテインメント 2015.2月号「エンタテイナーの条件 Vol.18)

 

どんな評価をされても怖くないと言い切れるほど、誠心誠意全力で仕事をしている彼の作品だから観たいと思う。そんな彼の背中を見て育つJr.には期待しかないです。わたしも彼の背中を見て仕事がしてみたかったってきっと一生思う。

Endless SHOCK 2015、今年も期待を裏切らない超大作です。

*1:薄荷キャンディー

*2:正しくは肋骨ミュージック